「官能という罠」──au designのHEXAGON公開

» 2005年11月01日 17時17分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 au design projectのコンセプトモデル、「MACHINA」(マキーナ)、「HEXAGON」(ヘキサゴン)が11月1日、東京デザイナーズウィーク中央会場内「コンテナエキシビション」(東京・明治神宮前)にて公開された。

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 テクノロジーの象徴である携帯電話に、ヒトの情感(エモーション)をインプットしたらどうなるか。「誘惑」というキーワードから生まれてきたコンセプトが「エゴイズム」と「エロティシズム」だ。坂井直樹氏と田村奈穂氏からなるウォーターデザインスコープが、このデザインを手がけた。

 コンセプトの1つ、エロティシズムを具現化したのが「HEXAGON」(ヘキサゴン)だ。

  • フェロモンを放つ器官をケータイに
  • 持つというより着る、纏う、ケータイ

 と説明されているHEXAGONのキャッチコピーは、「官能という罠」。左右非対称の折りたたみ型ボディは、薄く、鋭く、鳥カゴの中にあっても見るものを引き寄せる。

 もう一方の「MACHINA」は、むき出しのバイクのエンジンや、機械式時計の歯車を美しいと思う“エゴイスト”の心象風景を、ケータイとして形にしたものだ。

  • ケータイにマシンライクなパッケージ
  • 自転車のステアリングを握るように持つケータイ

 こうした特徴を持つ「MACHINA」のキャッチコピーは、「時計仕掛けの通信機」。端末の脇にはむき出しのバイクのエンジンが置かれ、インスタレーション形式で展示されている。

 「携帯の本質を考えたくて──」と、au design projectの小牟田啓博氏は、今回のコンセプトモデルの生い立ちを話す。「(デザインを依頼した)坂井さんに存分に暴れてほしかった。悪くないデザインではなく、パーフェクトに感動できるエモーショナルなデザインを目指してもらった。セクシーだよね、官能的だよね、と理屈抜きで感じることのできるデザインだ」

 今回のコンセプトモデルは携帯電話としての製品実現性は全く想定していない。「妙に製品化を目的にしてしまった、つまらないものはいらない」と小牟田氏。ただし、「製品化は目指しますよ」と力強く語った。

 同展示は2日から一般公開される(入場料1500円)。また11月7日からは東京・原宿のKDDIデザイニングスタジオで展示される予定。

 →3つ目のコンセプトモデル「MEDIA SKIN」詳細記事

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